より多くのオーディエンスデータを活用した広告配信が可能にーAudienceOne®とPubmatic「Connect」が連携

 2023.05.18  デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社

プレスリリースでも発信させていただきましたがこのたびDACは、グローバルSSPの大手であるPubMatic社が提供する「Connect」において、DACが提供する国内最大級の DMP「AudienceOne®」とデータ連携を開始しました。

これにより、広告主は「AudienceOne®」が保有する多様な専門領域データをベースとしたオーディエンスセグメントを活用し、PubMaticのグローバルマーケットプレイスを通した効率的な買い付けおよび広告配信が可能になります。

本記事では、「そもそもSSPとは?」「SSPのメリットとは?」から、今回の連携における効果についてご紹介します。

PubmaticとはーSSPのメリット

Pubmaticは、2006年にアメリカで設立された、グローバルSSP企業で、2014年より日本国内におけるSSP「PubMatic」の提供・運用を開始しました。

そもそもSSPとは、Supply Side Platformの略称で、媒体社が広告枠の販売の効率化や収益の最大化を図るためのシステムのことです。噛み砕いて説明すると、「広告枠を効率良くお金にしたい!と思っている媒体社に対して、広告を出したい!と思っている人たちをオークションで繋げるサービス」というイメージです。
SSPに関しては、以下のページで詳細を説明していますので、ご参考ください。

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媒体社はSSPを利用することで、効率よく広告収益の最大化を図ることができます。
SSPは広告枠を持つ媒体社のみにメリットがあると考える方もいるかもしれませんが、実は広告主側にとってもメリットがあります。

SSPの仕組みにおいて、広告表示する際には、ユーザーの興味関心や年齢、性別などといった情報が利用されています。また、SSPの中には、さまざまなオーディエンスデータと連携しているものもあります。そうしたデータを活用することで、広告主側にとっては、ターゲティングの精度が上がり、最適なユーザーに広告が表示されやすくなる、というメリットがあると言えます。

 

PubMatic「Connect」と「AudienceOne®」の連携による効果

PubmaticのSSPでも、さまざまなデータパートナーと連携するプラットフォームを提供しています。それが、Pubmaticの「Connect」です。

今回、DACが提供する国内最大級のDMPである「AudienceOne®」と、Pubmaticの「Connect」とのデータ連携が開始されました。

AudienceOneとPubMaticの連携図

PubMatic の「Connect」は、オーディエンスセグメントと媒体社のインベントリを PubMatic 上で可視化、取引できるプラットフォームです。

従来のオーディエンスデータの活用はデマンドサイドを中心にクッキーをベースに行われてきましたが、 PubMatic の「Connect」はデータの活用をサプライサイドで行うことでマッチ率を高め、クッキーの代替となる ID を利用することにより抜本的なアドレサビリティの解決を広告主と媒体社双方にもたらします。同時に、データ所有者にはマネタイズ機会の創出と Deal ID による取引の効率化を、広告主には ROI の向上をもたらすソリューションです。

一方、「AudienceOne®」は、1 億を超えるデバイスの ID など膨大なデータを保有し、そのデータを解析して高精度な 3rd パーティデータを生成/提供する国内最大級のデータ・マネジメント・プラットフォーム(DMP)です。オンラインデータに限らず、購買履歴や位置情報などのオフラインデータとも連携し、CRM、広告配信結果、パネルリサーチ結果など、さまざまなデータの統合や分析、可視化が可能です。

「AudienceOne®」がPubmaticの「Connect」と連携したことにより、より多くのオーディエンスターゲティングを行うことができるようになります。幅広くオーディエンスデータを提供することで、広告主のキャンペーンパフォーマンスの最大化を支援します。

 

今後の取り組みーポストクッキー時代への対応

近年、インターネット上でのユーザープライバシー保護の需要が高まるにつれ、ユーザーのデータ収集やその利用に関し、世界各国で法律による規制、ブラウザやデバイスにおける技術的な制約が拡大しています。特に、従来のターゲティング広告や広告効果計測に広く用いられてきたクッキーに対する規制が進み、デジタルマーケティングにおいて、クッキーの代替技術やその活用方法の開発が重要な課題となっています。

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 ~プライバシー保護に向けたAppleとGoogleの取り組み~

 本記事ではブラウザ・デバイスによる技術的な規制と、それによる影響についてご紹介をいたします。

 


オーディエンスターゲティング・計測を継続するための「クッキーの代替技術やその活用方法」とは、クッキーやモバイル広告IDによらない何らかの手段で個人を識別し、ターゲティングと計測を実施できるようにすることを指します。
代表的な方法としては、「クリックID連携」「アドバンスドマッチ形式」「サーバー間連携方式」「データクリーンルーム形式」などが挙げられます。

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 AppleとGoogleによるプライバシー保護規制の影響を受けて、各社は様々な代替手法を開発しています。本記事では、その具体的なソリューションについて解説していきます。


DACでは、ポストクッキーの対応ソリューションとして、独自開発したソフトシグナル方式の共通ID「AudienceOne ID®」を開発・提供しています。共通IDとは3rdパーティクッキーに変わるID生成を行うソリューションで、独自の推計技術によりユーザー判定・ID生成を行います。これにより、3rdパーティクッキーを利用せず、生活者のプライバシーに配慮しながら、従来のターゲティング広告を実現することができます。

今回の「AudienceOne®」と「Connect」の連携を機に、PubmaticとDACはそれぞれが持つ ID 活用ソリューションの連携を進めていきます。将来的には「AudienceOne ID®」と PubMatic 社の ID 管理ツール「IDENTITYHUB」も連携させ、「Connect」において、共通 ID ソリューションベースに連携することも可能となります。

ID活用ソリューションの連携によって、広告主や媒体社はクッキーやモバイル広告 ID のみに依存することなく、AudienceOne®のユーザーセグメントを活用した PMP のデータパッケージ配信の実現が可能になります。

さらに、「Connect」のセグメント毎にユーザー数とインベントリボリュームを可視化できる機能を活用することで、広告主や広告会社はセグメントを活用したキャンペーンの配信ボリュームの見通しが事前に立てられるため、より効果的な広告買い付けを実現できます。 

 

まとめ

今回は、PubMatic社が提供する「Connect」と「AudienceOne®」のデータ連携についてご紹介しました。

DACでは、データを活用した効率的な広告運用やデジタルマーケティング活動を支援するソリューションの開発・提供を積極的に推進しています。

今回ご紹介した内容についてご興味を持っていただいた方、広告運用におけるデータ活用に課題をお持ちの方は、こちらよりぜひお問い合わせください

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