スマホと「ロボット」を跨いだ、新しいO2Oコミュニケーション/LINE・Pepper連携

 2016.06.14  adtech管理者

今回は「Exchange Wire」にて掲載いただきました、Exchange Wire Japan野下氏による弊社 メディアサービス本部 佐瀬へのインタビューをお届け致します。2016年3月にリリースを行いました、LINEを活用したPepperを活用したコミュニケーション施策、をについて取材頂きました。

Pepper LINE連携_Main
DAC受付前にて

ロボット×LINEで顧客とつながるコミュニケーションを

今回リリースに至るまでの背景についてお聞かせください。

佐瀬:ロボット市場は2020年に向けて接客・サービス分野で確実に伸びていくと考えています。ソフトバンクが先駆けてPepperをリリースしましたが、形は違っても、これから次々と多様なロボットが出てきて普及フェーズに入ってくるはずです。顧客とロボットとの接点を大切にし、一度接点を持った顧客と繋がり続ける状態を作り出せるツールがLINEであり、その両者を結びつけるのが当社の提供するLINEビジネスコネクト対応ソリューション「DialogOne」と考え、開発を行いました。

開発を始めたのはいつ頃でしょうか。

佐瀬:昨年2015年の4月頃には、理論上は(この構想は)できることは分かっていました。それを実現するパートナーとして、1→10drive社を見つけたのが7月頃です。もともとPepperのアプリ開発にノウハウがある企業でしたので、協業を決めました。様々なアプリデベロッパーがPepperアプリを作っていますが、1→10drive社はその中でも信頼を置けると判断し、パートナーになっていただいた形です。

Pepper_サービスイメージ
※1:サービスイメージ。DACプレスリリースより抜粋

名前を呼ばれることで生まれる「好き」という感情

サービスの概要についてお聞かせ下さい。

佐瀬:「来店促進と新たな店頭体験の創出」と「店頭から離れたお客様との継続的なコミュニケーションの実現」というのが今回のサービスのポイントになります。まず利用においては、基本的にはPepperがいるだけでキャンペーンを行うことができます。例えば車のディーラーを想定すると、お母さんと子供という組み合わせのお客さんが来店されたとします。今までの場合ですとPepperは「来店ありがとう」という会話をするだけでしたが、今回のサービスではLINEを活用することで顧客の一人ひとりを識別した形での会話が可能になります。具体的には、LINE上で顧客自身が設定している「ニックネーム」と、顧客一人ひとりに付与されている「ユーザー識別子」をもとにしたQRコードを、当社の「DialogOne」で生成し顧客に送信します。顧客に(この)QRコードをPepperに向けてかざしてもらうと、例えば私だったらPepperが私を認識し、「佐瀬さん、ご来店ありがとう」と名前で呼んでくれて、Pepperとの会話が始まるのです。

その後、Pepper上のタッチディスプレイでアンケートに回答してもらい、終了したらLINEポイントやオリジナルのスタンプ、もしくはその他デジタルインセンティブをその場でプレゼント、といったことも可能です。「回答いただきありがとう!今、○○さんのLINEにプレゼントを送りました」とPepperが言ってくれると、店舗への信頼や「好き」という感情が生まれてくるのではないでしょうか。ここまでが店舗体験になります。

店頭を離れた後はどのような体験が可能なのでしょうか?

佐瀬はい。2つ目のポイントになるのですが、今回のサービスでは来店顧客と継続してコミュニケーションをとることが可能です。来店の履歴をDialogOneに蓄積しておくことで、例えばその顧客の誕生日に「先日はご来店ありがとうございました。今日、○○さんの誕生日ですよね。おめでとうございます。」といったように、来店顧客向けに特別なメッセージや、プロモーションメッセージを届けることができます。顧客が店舗を離れた後も、継続してコミュニケ―ションを取ることが可能になるのです。

DACで提供されるのはシステムの部分ですか。

佐瀬:そうです。Pepperは自社で用意していただき、当社がプログラムを提供します。

継続してコミュニケーションをとる場合、ユーザーにはどのような形でメッセージが届くのでしょうか。

佐瀬:LINEの企業アカウントの中にメッセージが届いて「Pepperからのお知らせ」と表示されます。広告の一種ではありますが、ユーザーの気持ちが入りやすいですね。例えば(Pepperから)「アンケートでドライブ好きとおっしゃっていましたね。今日はおすすめのドライブコースをご紹介しますね。」とメッセージを送る、などが想定されます。

会話と手ぶりの連動に強み

1→10drive社との役割分担についてお聞かせください。

佐瀬:1→10drive社の強みはアプリの開発力ですね。言語解析の部分などにも高い技術があります。あとはアプリと紐づいて手ぶりで顧客と会話できるのがPepperの特徴なのですが、その部分の企画力もあります。単純な会話ではなく動きのある会話を実現することができるので、その部分をお願いしています。

現時点ではどのようなクライアントを想定されていますか。また、クライアントがこのサービスを導入することで、どのようなコミュニケーションが可能になるのでしょうか。

佐瀬:現時点で想定しているクライアントは車や家電の販売店、不動産、銀行などです。これらの企業は、顧客が商品を店頭で見てから、実際に購入に至るまでの検討期間が長い企業になります。検討期間の長い商品を提供する企業が顧客と継続的につながり、その中で企業や商品に対する理解や信頼を高めていくためのコミュニケーションを実現します。

企業と顧客がずっとつながる時代を

このサービスの拡張可能性についてお聞かせください。今後、Pepper以外の他のロボット、あるいは他のデバイスにも応用可能な仕組みなのでしょうか。

佐瀬:もちろんそうしたいですね。ロボットとその裏側に必要となる人工知能を駆使し、クライアント企業と顧客がツーカーの世界を実現したいと考えています。、ユーザーとロボットの間であらかじめ会話をすることができれば、店頭に行かなくても在庫確認や商品の取り置き、いつ割引になるか?等についてコミュニケーションが可能になります。また、蓄積された会話データをもとに、次回来店時にその続きから会話を始めることもできます。場所やデバイスにとらわれず、企業と顧客がずっと繋がっている状況を作っていければと考えています。

Pepper_LINE連携_3

今後、想定される課題などはありますでしょうか。

佐瀬:そうですね、Pepper導入企業自体がまだ少ない点でしょうか。少しずつ増えてきてはいますので、まず企業に対してはサービスの紹介から始めているところです。「取り組むことの意味が分かりやすく、コストもそれほど高くない」とクライアントからはとても良い反応をいただいています。LINEと「DialogOne」を導入いただいていれば、プログラムは高額にならないプランで提供する予定です。

将来、このサービスで蓄積したユーザーとのコミュニケーション履歴のデータを活用して、ターゲティング広告の配信に繋げることもありうるのでしょうか。

佐瀬:データを使えるので、将来的にはあり得る話です。Pepperの会話をデータとして溜めておいて「このユーザーはこういう会話だと反応が良いので、その文言を活用して他メディアにバナーを配信する」といったことですね。ただしユーザー側からすると、自分の会話データがあちこちで勝手に使われているように感じてしまうかもしれませんので、そうした個人に紐づく情報の取り扱いという点では慎重な検討が必要です。

このサービスの今後のビジネス展開についてお聞かせください。

佐瀬:繰り返しになりますが、ロボットがどれくらい普及するかが「カギ」です。それさえ実現すれば、一気にスケールアップできます。2020年には様々な形でロボットがコンビニやドラッグストア、駅、空港などあらゆる場所に普及していると考えられます。その中で、今回のLINEとPepperをつないだサービスをベースに、日本人はもちろんのこと、海外から来日されている方でも“楽しく”“便利に”“簡単に”利用してもらえるような仕組みを提供できるようにより一層レベルアップしていきたいと考えています。

本記事はExchangeWireにて掲載された、「DACに聞く、スマホとロボットを跨いだ新しいデジタルコミュニケーション[インタビュー]」を加筆・編集したものです。元記事をご覧になられたい方はコチラよりどうぞ(Link)。

なお、本記事に関するお問い合わせは以下よりお願いいたします。

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