EC以外の出稿企業も拡大中!注目の「データフィード広告」活用方法とは?

 2015.11.24  adtech管理者

アドテクを中心として広告業界のトレンドについて発信をする『DAC AD TECH BLOG』。今回は最近注目され活用されている企業が増加傾向にある「データフィード広告」がテーマです。そもそもデータフィードって何なの?というところから、データフィード広告の種類、活用方法などについて、アイレップの和泉さん、瀧澤さんについてお話を伺いました。

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テクノロジーの進化で注目されるようになった「データフィード」

今回は「データフィード広告」をテーマにお話を伺いたいと思います。まずはじめに、データフィードというものは、どのようなものなのでしょうか?

和泉:データフィードは簡単にいうと、「あるデータ元からデータ受取先に情報を整理して送受信する」という仕組みです。一般的に言われるデータフィード広告というのは、広告主が、自社企業の商品情報を外部のマーケティング施策で活用するということを指して話されていますね。

瀧澤:アイレップ社内でデータフィードといわれる場合は、大体が商品フィードのことを指しています。例えば不動産だったら賃貸の物件詳細情報、人材だったら人材募集の条件がそれに当たります。その他の場合は、広告カスタマイズなどのリスティング広告向けに活用するデータフィードなどがあります。

なるほど。では昨今データフィードを活用とした広告に注目が集まっているかと思いますが、なぜなのでしょうか。

和泉:そうですね。まず元々、データフィード自体は新しいものだから注目が集まっているというわけではありません。以前から「商品検索サイト」といわれるものや、アフィリエイトの「商品リンク」といわれるもの、レコメンドのツールの裏側などでデータフィードは使われていました。要は「商品情報をうまく使うためのサービス」という形で使われていました。ECサイトでよく見かける、「この商品を買った人はこの商品にも興味があります」といったのもその1つです。

瀧澤:こうしたレコメンドのASPサービスが出てきた際に、そのサービス専用にデータフィードを用意して対応していたのですが、広告のテクノロジーの発展によって、criteo※1 のレコメンドバナーのような、広告主のデータベースと連携可能な広告媒体が非常に増えてきました。ECサイトでの導入から始まっているのですが導入企業数が増え、またECサイト以外の領域、不動産や人材、旅行などの他業種に広がってきている。このようなところが注目されている理由としては大きいかと思います。

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和泉:2010年10月から無料で提供されていたGoogleショッピングが2013年6月頃から有料化され、商品リスト広告(以下PLA ※2)という有料サービスに変更されたことも大きいと思います。また、2014年から2015年にかけては、特にスマートデバイス向けを中心にアップデートが相次いで発表され、機能が拡充されました。その点も、利用者が広がってきていることの一因になっています。

瀧澤:ダイナミックXというのも要因としてはありますね。それまでフィードを使った商品はGoogle Merchant Centerの利用が前提だったため、EC系のクライアント様しか利用出来ず、PLAとダイナミックリマーケティングしかできなかったのですが、2014年の10月ごろにダイナミックXがローンチしたことにより、人材、不動産などの非EC業種でも利用可能になってきたことも、全体の盛り上がりを後押ししていると思います。
※1:criteo 2010年に日本でサービスイン。(企業HP)
※2:Product listing Ads

アイレップ内でも、データフィード広告の取り扱いは増えているのでしょうか?

和泉:そうですね、これらの新規プロダクトローンチや媒体の機能改善が多く実施された2013年から2014年にかけて爆発的に増えてきています。端的に理由をいうと、『獲得』というところが付いてきていることでしょうか。効率よく獲得を増やせるため、ご予算の中で配分させていただく金額がどんどん増加している状態です。弊社がお取引させていただいているクライアント様は、「大量キーワード」「多商品系」の企業が多く、元々データフィード型の広告と相性が良かったというのはあります。ネット専業系の代理店はどこもその傾向はあるのではないでしょうか。

「レコメンド」の要素があるのか、「検索」の要素があるのか-2つの広告タイプの違い

獲得効率がよく取り扱いが増えているとのことですが、改めてここでデータフィード広告について整理が出来ればと思います。データフィード広告にはどのようなものがあるのでしょうか。

瀧澤:大きく分けて2つあります。1つがレコメンドの要素があるもの、もう1つが検索結果に連動するものです。
まず1つ目のレコメンドの要素があるものが「ダイナミックリターゲティング」と言われる広告手法になります。1度サイトを訪問したユーザーに対して、ユーザー毎にパーソナライズドされたレコメンドバナーを出す、というものです。代表的なサービスは「criteo」ですね。

「ダイナミックリターゲティング」は、出稿に際して細かな設定などは必要なのでしょうか。

瀧澤:criteoの場合は商品フィード以外には細かい設定はあまり出来ず、商品カテゴリ単位の入札がメインになります。その入札価格を元に、「ユーザーが閲覧した商品から、買ってくれそうな商品を自動的にレコメンドして表示させる仕組み」になっています。Googleでも類似する広告商品があるのですが、こちらの場合は商品単位の入札、というよりは、作成したリマーケティングユーザーリスト単位で入札をするという違いがあります。
市場規模としては、1番手は圧倒的にcriteo、2番手がGoogle、3番手以降は様々なサービスがひしめきあっている状態です。

和泉:FacebookやAdRollなどもこの形式での広告提供をしていますね。criteoがパーソナルリターゲティングという形で、ユーザー単位でリターゲティングを提供して市場を牽引していますが、そこから追随するような形でプレイヤーが増えてきています。先日、データフィードに関するイベント※3が開催されていたのですが、こちらではヤフーさんもデータフィードサービスの提供を開始する※4ことを発表されていました。発表内容としては、広告会社にお願いをしているような企業向け、というよりは、自社でオンライン運用されているアカウント向けに提供するのではないか、という印象です。こういった動きを見ていると、ますますデータフィード広告が一般化する土壌が出来てきているなと感じます。

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参考:データフィードサービス概要図(アイレップリリースより抜粋)
※3:Feed tech2015(link)
※4:Yahoo!のリリース(link)

では次に、検索結果に連動するデータフィードを活用した広告について教えて下さい。

瀧澤:代表的なものだと、さきほどもご紹介しましたGoogleのPLAという手法になります。これは、検索されたキーワードに対して、データフィード内の情報が表示されるような広告手法です。

和泉:元々このような広告は、ビカムさん※5 が提供されているような「商品検索サイト」内で提供されていた形です。リードジェネレーション型のものですよね。アフィリエイトの集合体のような形です。ビカムさん自身で(サイトに来てもらうために)GoogleやYahoo!の検索にロングテールワードで出稿して流入をしてもらって、そこでユーザーが商品を探す・選ぶという形をとっていました。今はGoogle自体が取扱いを開始したという状況ですね。Googleが本格的に取り組みを開始し、この手法が広がり始めています。

瀧澤:検索結果画面の上部や右側などに枠があり表示されるのですが、検索連動型広告と比較すると、商品画像が表示され視認性が高いのがメリットです。また、情報更新のしやすさというのもメリットですね。通常の検索連動型広告、いわゆるGoogle AdwordsやYahoo!プロモーション広告ですと、商品価格などの修正は簡単にできないのですが、PLAの場合は毎日データフィードを取得しているので、限りなくリアルタイムに情報更新を行うことが可能です。商品価格などの情報や在庫の数などの反映が容易なため、多くのEC系のクライアント様で導入が進みました。
頻度としては1日1回 というところが多いですが、定期的にデータを送ってリフレッシュしています。在庫がなくなったら元のデータフィードを更新すれば自動的に反映されるので、在庫の出し入れが頻繁に発生するクライアント様においては、効果に繋がりやすくなっています。
※5:ビカム(企業HP)

データフィード広告を活用して広告効果を高めるためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。

和泉:そうですね、この辺はノウハウになってくるのであまり話したくないんですが、笑
まず、業種やサービスとしてはやらないほうがいいというのはありませんが、商品数が少なすぎるとうまくレコメンドが働かない、というのはあります。実際にcriteoの場合は、利用に際して商品数下限の制限があります。Googleでは制限はありませんが、とはいえ商品数が少ないと効果が上がりづらいというのはあります。

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瀧澤:業種で気をつけなえればいけないところがあるとすれば、アダルト商品を扱っている企業でしょうか。アダルト関連のものは出稿制限がありますので、取得対象のデータフィード内に含まないようにする等安全を担保してやらないといけないという点はありますね。
またこれはサイト側のお話ではあるのですが、ユーザーがどのサイトに来たか、どの商品を見た、という情報を取得する必要があります。この情報がしっかり取れるようになっていないと成果としては上がりづらいため、確実に取得が出来ているかをチェックする必要がありますね。

表に見えてくる情報以外も含めての定期的なメンテナンスが重要

データフィード側で工夫すべきポイントはありますか?

瀧澤:そうですね、ユーザーに見える情報の調整でしょうか。元々のテキスト情報が長いタイトル文の場合は、最初の15文字に重要な情報を持ってくるようにするというのも手法の1つです。また、インプット情報として商品フィードから媒体が受信している情報は、すべてがユーザー側に見えている訳ではなく、「データフィードの中には含まれているけれど表には出ていないもの」というものがあります。そのユーザー側に見えてない情報も、例えばGoogleが検索結果に対して表示させる際の1つの判断材料にしていますので、そのメンテナンスをしてあげることは大切ですね。Excel上で操作出来るような内容は、プログラムを駆使すれば自動で生成出来るので、弊社では業種やクライアント様ごとにカスタマイズを行っています。
また、インプットされるデータ項目が少ないと、編集そのものがあまり出来ず、データフィード広告の特性を生かすことが出来ません。商品数もそうですが、フィード内の情報を充実させることも重要です。

あとは効果を上げていくためにはいかに最新の状態を担保できるか、というのがポイントになってきますので、データフィードの更新回数を上げるのも1つの方法です。さきほどもお伝えした通り1日1回が最も多いのですが、中には1日に2回3回、というクライアント様はいらっしゃいますね。在庫の変動が大きかったり、例えばオークションなど商品がなくなってしまうことが発生するサービスなど、商品情報の入れ替え頻度が高いクライアント様は、1日に複数回フィードを更新することで効果を高めていらっしゃいます。

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今後のデータフィードを活用した広告について、どのようなトレンドになると考えられるでしょうか。

和泉:先ほどご紹介させていただいたヤフーさんのように今後も新しいプレイヤーがどんどん参入していくでしょうね。ダイナミックリターケティングに関しては、EC以外の業種の導入も増えていく傾向があると思います。
また、PLAのような形で、その他の業種も検索結果に連動する商品フィード広告が広がっていくと思います。すでに旅館やホテル向けにHotel Price Adsというサービスが出てきたり、USでは自動車業界向けのサービスも出てきたりしました。

瀧澤:サーチの広告文に、データフィードのデータを活用する、というのもトレンドになりつつあります。広告文を頻繁に変更することを人間の手でやるのは大変ですが、データフィードをベースにすると比較的容易に実現可能です。データフィードを元にして、自動的にキーワードの生成に活用出来る、というのもあります。データフィードの活用される先が広がってきています。

効果的に見込み顧客にリーチするための自動化、効率化に、データフィードの活用の幅が拡がり、様々な新しいメニューが投下されてくるでしょうね。

ここまで色々とお話をいただいていて、データフィード広告に取り組んでみたい、と思われている方もいらっしゃるかと思うのですが、データフィードの活用、データフィード広告はすぐに始められるものなのでしょうか?

瀧澤:そうですね。重要なポイントとしては、媒体既定の商品データがあるかという点と、データ元からデータ受け取り先に渡せる仕組みがあるかどうかです。商品データがあり、渡す仕組みもあれば、スムーズに導入をすることが可能だと思います。
ただ、最近はECサイト然り、オンライン系はだいたい仕組みを持たれていらっしゃいますね。毎回サーバーへアクセスしなくても、サイトをクローリングする方法で取得できるところも多いです。

例えばダイナミックリターゲティングの配信に際しては、主に商品フィードの準備と、タグの整備が必要です。商品フィードについては、最低限の商品固有のIDと、名前、価格、画像URLと商品自体のリンク先URLを用意できれば、配信自体は行えます。
タグに関しては、サイト階層に応じたタグの設置と、レコメンドに用いるための商品詳細ページや、カートページで商品IDやカテゴリIDをタグが取得できる状態にすれば配信可能です。

和泉:もしご活用されていない企業様がいらっしゃるのでしたら、ぜひ始めてみていただければと思います。自社で仕組みを持っていらっしゃらない場合は、広告会社さんと連携をして行うと実施しやすいのではないでしょうか。弊社でも、様々な業種・規模のクライアント様のサポートをさせていただいており、細かなノウハウと知見はあると自負していますので、ぜひ1度ご相談いただければと思います!

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和泉さん、瀧澤さん、ありがとうございました。

【関連サイト】
リリース:アイレップ、データフィード最適化サービス「Marketia Feed Manager」本格提供開始
アイレップ HP(link)

今回ご紹介した内容にご興味を持っていただいた方は、以下よりお問い合わせください。

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