金融業でのDMP活用事例3選 ~AudienceOne® 活用事例「信用スコアリング」など~

 2020.12.17  デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社

金融業界のデジタルマーケティングにおいては、ビッグデータの活用を比較的早くから取り組まれています。事例としては自社で収集した顧客データ(1stパーティデータ)の活用が多く見られますが、3rdパーティデータや2ndパーティデータを含むDMP(パブリックDMP)の活用についてもさまざまな取り組みを行っています。

DACが開発し提供するDMPAudienceOne®」は金融業界においても多数の導入実績があります。

今回は、金融業界におけるDMPの活用事例として、AudienceOne®の事例から3つ紹介します。

「信用スコアリング」データを活用した広告配信の事例紹介

企業:クレジットカード会社

 課題:クレジットカードの入会促進をWeb広告によって「新規入会」を促していましたが、「新規入会申請」が多くなる一方で、審査を通過する割合「審査通過率」が低くなってしまいました。審査通過率を高めるために、入会する可能性が高いユーザーに向けて広告を効率的に配信する方法を模索していました。

 一般的には「年収が高いユーザー」などをターゲティングして、審査を通過しやすいユーザーへ広告を配信しますが、この方法では、ターゲティング対象外だが入会の可能性が高いユーザーを取りこぼしてしまいます。

施策: AudienceOne®では「日本リスク・データ・バンク株式会社」と共同で開発した「信用スコアリング」のデータを用いてターゲティング広告を配信することができます。
(参考)2ndパーティデータを活用し、効率的な広告配信を実現!AudienceOne® データエクスチェンジサービス
https://solutions.dac.co.jp/blog/aone-data-exchange

このデータはユーザーの支払い能力やクレジットカードの審査通過率を推計した信用スコアを4段階に分けたセグメントを提供しています。信用スコアが低いユーザーを除外して広告を配信することで、入会の可能性が高いユーザーの取りこぼしを少なくして、さらに審査通過率を改善する広告配信をすることができました。

審査通過の見込みが低いユーザーを除外

結果:通常の広告配信と比較して審査通過率を80%まで高めることができました。

New call-to-action

自社サイトの来訪ユーザーを分析した広告配信の事例紹介

企業:自社サイト(オウンドメディア)を運営している金融会社

課題:Web広告で新規顧客の獲得を狙う場合、自社サイトへ来訪している既存ユーザーに類似しているユーザーへ広告配信する「拡張ターゲティング」によって、新規顧客になる可能性が高いユーザーを自社サイトへ誘導することができます。

しかし、自社サイトの来訪ユーザーが少ない場合、拡張ターゲティングによる広告配信では期待する効果が出なくなってしまいました。媒体が提供している「金融系カテゴリ」によるターゲティング広告配信をさらに効果的に実施したいと考えます。

媒体が提供する「金融系カテゴリ」に、ユーザーの興味関心データを組み合わせてターゲティング広告を配信することで効果が出そうですが、どのような興味関心データを組み合わせればよいかがわかりません。

施策:自社サイトの来訪ユーザーをAudienceOne®が保有する約1,400もの興味関心カテゴリを利用することで、金融系カテゴリに加えて、どのような興味関心を保有しているユーザーとの親和性が高いかを興味関心カテゴリ毎の散布図を用いることで分析しました。分析した結果から親和性の高い興味関心データと媒体が提供する金融系カテゴリを組み合わせてターゲティング広告を配信しました。

興味関心カテゴリ毎の散布図

結果:媒体が提供する金融系カテゴリだけのターゲティング広告配信と比較して、CPAが約50%になり、費用対効果を改善することができました。

New call-to-action

自社で保有しているデータをリッチ化してCRM施策を強化した事例紹介

企業:商品・サービスを多く販売している金融会社

課題:既存顧客に対してアップセルやクロスセルの活動を通してLTVを向上させることは重要です。そのため、商品・サービスを多く販売している金融会社では、ユーザーがどの商品・サービスに関心があるのかを把握しようと自社の顧客データを分析しますが、自社データだけでは情報が少なく、簡単に把握することができません。

施策:自社データにAudienceOne®の興味関心データを追加することで、データを”リッチ化”し、顧客の興味関心を可視化することで、顧客把握を容易にすることができます。

AudienceOne®のデータ提供サービス「AudienceOne Discovery®」を利用して、約1,400もの興味関心カテゴリを追加することで顧客を把握し、顧客の興味関心に合わせたコミュニケーションが可能になりました。
さらに、機械学習を取り入れることで、より精度の高い予測モデルを構築することが可能になり、効果的なターゲットユーザーを導きだすことができました。

AudienceOne Discovery®×機械学習

結果:既存顧客へのクロスセル施策の費用対効果が改善しました。(数値は非公開)

New call-to-action

まとめ

金融業界におけるDMP活用として、2ndパーティデータの「信用スコアリング」を活用した事例、自社サイトの来訪ユーザーを分析してオリジナルの広告配信をした事例、DMPのデータを自社データに追加して顧客把握した事例、の3つを紹介しました。

AudienceOne®は、約4.8億ブラウザ、1億超のモバイル広告ID2兆以上のデータを保有しており、企業の持つ課題に合わせたサービスを提供することが可能です。ご興味がございましたら、こちらよりお問い合わせください。

関連ページ

この記事の執筆者

デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社

アドテクノロジーやデジタルマーケティングに関する情報を提供します。

アドテクノロジーやデジタルマーケティングに関する情報を提...

RELATED ARTICLES関連記事


お問い合わせはこちら
この記事が気に入ったらいいねしよう!